理想的な排便は、小さめのバナナ状の便が、毎日出ることです。毎日排便があっても、少しだけコロコロとした便の場合は、便秘といえます。そう考えると、思い当たる女性の方は、多いのではないでしょうか?さらに、1週間以上便通がなくて・・・などという方も、いらっしゃるのでは・・・。便秘は、重大な病気のもとになってしまう場合もありますので、専門家と相談しつつ、自分にあった改善方法を知ることが大切です。
ここで、便秘のタイプとその原因のまとめを。便秘は大きく「器質性便秘」と「機能性便秘」の、2つのタイプに分けられます。
1. 「器質性便秘」。
これは、大腸がんや腸閉塞などの病気によって引き起こされる便秘のことです。血便、激しい腹痛、嘔吐などをともなう場合も多く、命に関わることもありますので、直ちに病院で受診して下さい。
2. 「機能性便秘」
この便秘には、大きく3つのタイプがあります。
1.弛緩性便秘
2.痙攣(けいれん)性便秘
3.直腸性便秘
まず、日本人に一番多いのが「弛緩性便秘」。
ぜん動運動(腸が伸びたり縮んだりし、便を運ぶ運動)が、十分に行われないために起こります。体内に水分が吸収されすぎてしまって、便が硬くなってしまい、便が有害物質を出すこともあります。特に、高齢者や女性に多く発生します。というのも、ぜん動運動が十分に行われない理由に、腹筋の弱さや、加齢による内臓の垂れ下がりによって、便をうまく送り出せないことが挙げられるからです。また、生理前や妊娠初期は、黄体ホルモンの影響で、水分や塩分を体に溜め込み、便の水分が不足になります。過度なダイエットも、食物繊維や水分・脂肪分など便の素を、少なくしてしまいます。これらも、女性に便秘の方が多い理由です。
次の「痙攣性便秘」は、大腸が過度な緊張によって、痙攣(けいれん)したような状態になることで起こります。ウサギのフンのような、コロコロとした便が特徴で、便秘と下痢を交互に起こします。下腹部が痛むなどの症状がよくみられます。原因はストレスや、自律神経の乱れです。
最後の「直腸性便秘」は、大腸には問題はありません。直腸に便が停滞している状態です。恥ずかしいなどの理由から、日常的に便意を我慢することが、引き金となって起きます。本来あるはずの排便反射のセンサーが、鈍感になり便意を感じなくなってしまうのです。排便時に強い痛みがある、便が非常に太く硬くなるなどの特徴もあります。
便秘のタイプと理由に応じた改善が必要になります。